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日産が家庭用蓄電池を発表、躍進するテスラとEV以外でも競合に

2016年5月17日

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日産自動車が新たなエネルギー事業分野への取り組みを発表した。同社の電気自動車で使用したバッテリーを活用した家庭用蓄電池を欧州地域で販売する。さらにイタリアの企業と共同で電気自動車と電力網の接続実証にも取り組む計画だ。

 

日産自動車は2016年5月10日(現地時間)、ロンドンで開催した自社イベント「Nissan Futures」において、電気自動車(EV)を中核としたエネルギー分野への新たな取り組みを複数発表している。

1つ目が家庭用蓄電池の市場投入だ。米国の電力管理企業であるEaton社とNissan Design Europeが共同開発した家庭用蓄電池「xStorage」の予約受付を、2016年9月から開始すると発表した(図1)。販売地域は現時点で欧州地域のみ。米国や日本などでの展開は未定だ。

図1 発表した「xStorage」 出典:Nissan Europe

xStorageの電池容量は4.2KWh(キロワット時)。大きさや重量などの詳細なスペックについては発表されていないが、壁に掛けられるタイプのようだ(図2)。欧州ではの販売価格は取り付け費込みで3200ポンド(4000ユーロ)を予定している。1ポンド157.8円換算で約50万円だ。これまでの一般的な家庭用蓄電池と比べると大幅に安い価格設定である。

図2「xStorage」の外観(クリックで拡大)出典:Nissan Europe

この低価格の一端を担っているのが、xStorageに日産が展開する「リーフ」などのEVの使用済みバッテリーを活用している点だ。EVの場合は電池容量が1充電当たりの走行距離に直結するため、電池容量が70%程度に下がった時点で「寿命」と見なす場合が多い。しかし70%程度の容量が残っていれば、このように家庭用の蓄電池などとして活用できる。

日産では以前から同社のEV「リーフ」の普及拡大とともにその使用済みバッテリーの再活用にも取り組んできた。2010年に住友商事との合弁会社として設立したフォーアールエナジーを中心に、国内外で再生可能エネルギーの出力変動の吸収などに使用済みバッテリーを活用する事業を展開している(関連記事)。xStorageには1台当たり12個の使用済みバッテリーを使用するという。

 

競合はテスラの「Powerwall」

日産がxStorageで主なターゲットとするのは、自宅に太陽光発電設備などを備えるユーザーだ。再生エネルギーによる電力を貯蔵しておき、電力需要のピーク時に使用したり、あるいは売電したりといったエネルギーの活用方法が可能になる。EVを組み合わせた活用方法も考えられる。

低価格な家庭用の定置型蓄電池といえば、米国のEVベンチャーであるTesla Motors(以下、テスラ)が2015年に発表した「Tesla Powerwall」(以下、Powerwall)の“これまでにない安さ”が大きな話題を呼んだ(関連記事)。Powerwallのインバーターなどの設置費用を除く本体価格は10kWhモデルで3500米ドル(約42万円)、7kWhモデルが3000米ドル(約36万円)であり、xStorageの完全な競合製品といえるだろう。日産ではxStorageの販売目標を「今後5年以内に10万台」としている。

EVの余剰電力を販売可能に

日産が発表したもう1つの大きな取り組みが、イタリアの大手電力会社であるEnel社と英国内で共同実施するEVを電力網に接続する「V2G(Vehicle to Grid)」実証だ。英国でV2G実証を行うのはこれが初の事例になるという。

同実証では英国内で日産の「リーフ」や「e-NV200」を利用するユーザー100人の各家庭に対して、EVを電力網と接続する「V2Gユニット」を取り付ける。この設備によりEVの充電の他、使用しない時間帯にはV2Gユニットを通して余剰電力を電力網に戻す、つまり売電が行えるようにするというのが今回の実証の大きな特徴だ(図3)。

図3 英国で行う「V2G」実証のイメージ 出典:Nissan Europe

先述したテスラが新型EVの「モデル3」で、発表から1週間で予約台数32万台を突破するなど、EV市場の競争は激しくなりつつある。これまでリーフを中心にグローバルEV市場をけん印してきた日産だが、安泰とはいえない状況だ。今回取り組む実証のように、EVを単なるクルマではなく「走る蓄電池」と捉えた新しい付加価値を実現できれば、他社との差別化に向けたアピール材料になりそうだ。